トップ > 治療について > 歯を抜かない治療について
歯並びの治療は、「どこで治療しても結果は同じ」と思っていませんか?
実際は全く違います。
個々の矯正歯科医は、学んできたバックグラウンドによって歯並びの治療に対する考え方が全く違います。
今までの考え方では隙間が無いから永久歯を間引いたり、出っ歯を引っ込めるための隙間を作るために後ろの永久歯を抜いたりしていました。今でもそういう所は多いでしょう。
一度永久歯を抜くと二度と元には戻りません。
長寿社会を迎えた今、体はもちろんの事お口の中の健康も重要視されます。
生涯にわたってきちんとものを咬み、きちんと栄養を取ることが出来る歯並びを実現するには、一本でも多くの永久歯を残すのは自明の理です。
長い間、矯正医の間では前歯をきれいに並べる隙間を得るために後ろの永久歯を抜くという行為が常態化していました。
歯を守るための歯科医であるはずが、歯を矯正するために健康な永久歯を抜いてしまう。大きな矛盾が生じていました。
これからは、歯並びの見た目の改善のためだけに永久歯を便宜的に抜くことは極力避けなければなりません。
前歯中心の診断から奥歯中心の診断へ
では、当院ではなぜ今まで抜歯していたものが抜かずに治せるのでしょうか?
それは奥歯中心の診断を取り入れたからなのです。
これは発想の転換から生まれた新しい診断法です。
今までの考え方ではほとんどが前歯中心に横顔の方向から歯並びの診断をしてきました。
前歯が出っ張っているものを後ろに下げるもしくはガタガタの前歯をきれいに並べるにはスペースを作るしかありません。
歯並びにスペースを作る一番早い方法は抜歯です。抜いてしまえばそこにスペースが出来ます。単純明快ですね。
しかし、実際に患者さんの歯並びを良く観察すると多くの場合奥歯が前や内側に倒れ込んできていたり、左右の奥歯どうしの幅が狭かったりしてそのしわ寄せが前歯に現れてきている事が圧倒的に多いのです。
この奥歯を立て直し、あるべき位置に戻してやることで歯を抜かなくてすむ可能性が非常に高くなります。
子供であればほぼ100%、成人であっても80%近くの確率で抜かずに治療することが可能になります。
今までの横顔からの2次元の方向で前歯を見るだけではなく3次元的に奥歯の状態を見る事が非常に大切です。
本来抜かなくてはならないケースは一握りであるはずなのです。
上の写真は22歳の女性を治療した時の治療前、治療後のものです。
歯並びをよく見ると、奥歯が真っすぐになった効果でスペースが作られ、抜かなくても前歯の部分のガタガタがきれいになっているのが分かりますね。
例えると、奥歯はお口の中の大黒柱のようなものなのです。これが倒れ込んでいると家は傾いてしまいます。
奥歯を整直せずに歯を並べるのは、家の改築に例えると家屋の柱は歪んだままにして玄関口だけきれいにするようなものです。それでは全く意味がありません。数年後には崩れてくるでしょう。
大黒柱を真っすぐに立て直し、まわりをきちんと設計して建て直せば一生使えるものになります。
当院ではまず奥歯を立て直す事を中心に治療を進めて行きます。